決勝 新座片山FC vs 名古屋グランパスU12 レポート
決勝は、準優勝に終わった昨年の雪辱を誓う名古屋グランパスU12(愛知)と第20回大会(1996年)以来の全国制覇を目指す新座片山FCの戦いとなった。
午前9時30分。メインスタンドから見て、右側にエンドを取った新座片山FCのキックオフで決勝戦は開幕した。新座片山FCの竹下監督は「どこのチームよりも練習をやったんだから自信をもて!」と選手に檄をとばしたという。
この試合のファーストシュートは新座片山FCだった。左サイドからワンタッチでボールを繋いでフィニッシュまでもっていく。けれども、そのシュートがグランパスの攻撃陣を揺り起こしてしまったようだ。直後からグランパスは、個人技を駆使して新座片山FCゴールに迫る。グランパスのエース杉森君のディフェンス裏を突くスピード、そして、大型左サイドバック吹ヶ君の迫力のあるオーバーラップなど、グランパスのストロングポイントが遺憾なく発揮されるようになる。
それでも、得点に結びつかなかった。やはり新座片山FCの運動量のためであろう。決勝の大舞台でも新座片山FCの「走って、走って、走る!」サッカーは健在だった。休みなくボールを追い続け、素早いプレッシャーでグランパスの攻撃に耐え、カウンターからの反撃を狙った。前半は0対0で折り返すこととなった。
後半になって、グランパスの杉森君と森君のコンビが、新座片山FC守備陣を揺さぶると、均衡が破られたのは後半4分のこと、決めたのは杉森君だった。キャプテンの池庭君から森君、そして杉森君へと見事なパス交換からのゴールシーンは、グランパスの森川監督の目指す「グラウンダーでパスを繋いで、相手を崩すサッカー」を具現化しているようだった。
次いで後半の7分にも、グランパスに得点がうまれる。センターサークル付近でボールをカットした杉森君から、左サイドに流れていた森君にグラウンダーのパスが通る。C.ロナウドに憧れているという森君はドリブルでペナルティアークまで切れ込むと、迷うことなく右足を振り抜いた。
追加点を奪われた新座片山FCは、運動量こそ落ちないものの、ボールを奪うと前に急ごうとするのか、前線へのフィードの正確性に欠いてくる。少しでもゴールに近づこうと気持ちのこもった粘り強いプレーを続けていたのだが……、ついにタイムアップの笛が鳴り響いた。名古屋グランパスU12が2対0で勝利し、初の全国制覇を成し遂げた。
8日間に渡るサッカー少年たちの真夏のイベントが幕を閉じた。久しぶりに帰郷する杉森君に「帰ったら何をしたい?」と訪ねてみると「弟とお兄ちゃんに会って、一緒に遊びたいです。でも、明後日からは、また練習です」との答え。来週末に横浜で開催されるマリノスカップへの参戦が決定している名古屋グランパスU12。彼らの夏休みは、まだまだ先になりそうだ。
(文●山本 浩之)













