準決勝 新座片山FC vs 横河武蔵野FC レポート
準決勝の第二試合は、新座片山FC(埼玉2)と横河武蔵野FC(東京)が対戦した。新座片山FCは、4年ぶり7回目の決勝大会進出を果たし、全国制覇をした第20回大会(1996年)の再来を狙う。JFLの下部組織である横河武蔵野FCは、7年ぶり2回目の決勝大会進出だが、町田JFC、東京ヴェルディといった強豪ひしめく東京都大会を勝ち抜いてきた。
序盤は、両チームとも浮いたボールをワンタッチで蹴り合う場面が目立つ。簡単に処理しようとしているのか、はたまた大舞台に緊張しているのか、ボールが足元に落ち着かず、パスが繋がらない。前半の中ほどを過ぎてからペースを掴んできたのは、新座片山FCだった。前半9分、相手陣内の中央付近からヘディングでパスを繋ぎペナルティエリア付近まで持ち込むと、横河武蔵野FCディフェンダーのクリアミスを誘発。これに新座片山FCフォワードの齋藤君が反応し、左足でシュートを決めた。
横河武蔵野FCは、先制されてから右サイドからの攻撃を組み立て反撃にかかるが、新座片山FCの素早い寄せに苦しみ、1対0のまま前半を終了する。
後半になると、「先制して楽になったわけではありませんが、後半は少し押されていたので心配でした」と先取点を決めた新座片山FCの齋藤君が語るように、横河武蔵野FCが優勢となった。前線で張る大型ストライカーの野村君がボールを持てるようになる。野村君は前があいていればシュートを放ち、塞がれれば周りの選手を使う、臨機応変の落ち着いたプレーを見せた。
けれども、新座片山FCの選手は、全員がよく走った、本当によく走っていた。だから、横河武蔵野FCが攻めるところ、攻めるところ、必ず追いついてきて、ボールを横取りした。試合はこう着状態となって進んでいき、後半も残すところロスタイムを含めて数分となった19分のこと、試合の行方を決定づけたのは、新座片山FCだった。左サイドのタッチラインから長い助走をとった齋藤君のロングスローは、ペナルティエリア内にまで到達すると、ポンポンとヘディングで中へ流され、横河武蔵野FCディフェンダーの前に落ちた。それに新座片山FCの清水君が寄ってきて、ゴールキーパーとディフェンスのわずかな隙間にボールを放り込んだ。反応よく飛び込んできたのは新座片山FCの渡辺君。右足を合わせ、浮いたボールをゴールに押し込んだ。渡辺君は試合後、「練習試合の時にも、あそこにパスがくることがあったので、狙っていました」と打ち明ける。チームワークの良さを感じさせる一撃だった。そして試合は2対0でタイムアップ。
新座片山FCが横河武蔵野FCを破り、決勝に進出を決めた。真っ黒に日焼けした坊主頭の18人は、「練習は日本一やっている自負があります。だから明日は絶対に走り負けることだけはしたくない」と決勝での活躍を誓った。
(文●山本 浩之)













